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DIEP再建の傷はどこに残る? 経過とケア

9月12日
読了時間: 10分
DIEP再建で組織を取る、下腹部の傷の位置を示す図

DIEPでは、下腹部から組織を取ります。おなかを整える手術に似た、低い位置の横長の傷が残ることを示す図です。

DIEPの後は、下腹部の横長の傷、へその周り、再建した乳房の、主に3か所に傷が残ります。初めは赤く少し盛り上がり、12〜18か月ほどかけて平らに、やわらかく、薄い色へ変わる場合があります。下着などで隠れる部分もありますが、位置や治り方には個人差があります。

この記事で読めること

どこに傷が残りますか?

下腹部の皮膚と脂肪を使うDIEP皮弁法では、胸とおなかの2か所を手術します。主に、次の3つの範囲に傷ができます。

1.下腹部の横長の傷

へそから脚の付け根の間の皮膚と脂肪を取り、おなかを閉じます。左右の腰の近くまで延びる傷です。下着や水着で隠れやすい低い位置を考えますが、必要な組織量と体型によって、高さと長さは変わります。

2.へその周りの傷

へそは深い組織につながったまま残します。周りを切っておなかの皮膚を下へ動かし、新しい小さな穴からへそを出して縫うため、周囲に丸い傷が残ります。

3.乳房の傷

胸の傷は、DIEPで組織を移す方法だけでなく、乳房をどのように切除したかでも変わります。

  • 皮膚を残す切除:乳頭と乳輪を取り、多くの皮膚を残します。足りない中央をおなかの皮膚で補うと、丸い、楕円の、または横の傷が見える場合があります。

  • 乳頭も残す切除:条件に合えば、乳頭と外側の皮膚を残します。下のしわや横などに傷を置き、おなかの皮膚がほとんど見えない場合もあります。

  • 後からの再建:以前の切除の傷を開き、足りない皮膚をおなかの皮膚で補う場合があります。周りの傷に囲まれた、島状の皮膚が見えることがあります。

手術前に、予想する傷を自分の体に描いて説明してもらうと、理解しやすくなります。

傷は、時間とともに変わります

傷の変化は、1年以上続きます。以下は一般的な流れで、全員が同じ時期に同じように変わるわけではありません。

  • 最初の数週間:赤やピンクの線となり、テープや接着剤で保護されることがあります。張りや軽い盛り上がりが出る場合があります。

  • 1〜3か月:赤く硬く、盛り上がりやかゆみが目立つ時期です。治りの途中の反応である場合があります。

  • 3〜6か月:赤みがゆっくり薄れ、やわらかく平らになっていくことがあります。おなかの張りも軽くなります。

  • 6〜12か月:色が薄くなり、周りの皮膚より白く見える場合もあります。最初の1年に大きく変わります。

  • 12〜18か月以降:成熟して落ち着く時期です。2年目も変わる方がいます。傷は完全には消えず、太さや色、やわらかさにも個人差があります。

おなかの傷の端に、皮膚が余る場合

長い傷の端に、小さなふくらみや折れ目ができることがあります。ドッグイヤーと呼びます。上下の皮膚の長さが合わないことなどで生じ、腫れが引くと小さくなる場合があります。残って気になるときは、後の小さな手術で整えられる場合があります。

胸の傷の変化

胸でも、初めの赤さや硬さが、時間とともに落ち着く場合があります。おなかから移した皮膚と胸の皮膚は、色が少し違って見えることがあります。差が目立ちにくくなる場合もありますが、同じ色になる保証はありません。

へそは、どうなりますか?

へその形が気になる方もいます。通常は、次のような経過を考えます。

  • もとのへそを残し、新しい小さな穴から出して縫い留めます。

  • 初めは腫れて、深い、形が違うなどと感じる場合があります。周りに小さなかさぶたができることもあります。

  • 周囲の血流によって、治りが遅い場合があります。清潔さと乾燥は、チームの指示に従ってください。

  • 数か月かけて腫れが落ち着き、周りの傷も変わります。

深すぎる、狭い、中心からずれているなどが気になる場合は伝えましょう。後から調整する方法を考えることがあります。

時期に合わせた傷のケア

傷をなくすことはできませんが、やわらかさや平らさを助ける方法があります。以下は一般的な情報です。ご自分の医療チームの指示が優先です。

1〜3週目:まず、傷を守ります

  • テープ、接着剤、保護材は、指示された期間そのままにし、早くはがさないでください。

  • 清潔に保ち、シャワーは許可されてから使います。乾かすときは、こすらず軽く押さえます。

  • 開いている、かさぶたがある傷へ、自己判断でクリームや油、軟膏を塗らないでください。

  • おなかの傷を強く引っぱらないようにします。初めの姿勢や持ち上げる制限を、チームに確認します。

3〜8週目:許可を得て、穏やかなケアを始めます

  • 傷が完全に閉じ、チームがよいと判断してから、無香料の簡単な保湿剤などを使う場合があります。

  • 穏やかな傷痕のマッサージを教わる場合があります。指で小さく円を描くなど、圧力と時間も確認します。

  • 閉じた傷には、シリコンジェルやシートを勧められる場合があります。使い始める時期と製品は、担当者へ聞いてください。

  • おなかの傷をこすらない、やわらかな服を選びます。

2〜12か月:状態を見ながら続けます

  • 赤さと硬さがある間、数か月など、指示されたケアを続ける場合があります。

  • 少なくとも最初の1年は、服や適切な日焼け止めで日光から守るという目安があります。若い傷は、色が濃く残る場合があります。

  • 一部が厚い、広い、痛い、強くかゆい場合は、早めに相談してください。

回復中の生活の工夫は、DIEP後の週ごとの回復ガイドでも読めます。

起こりうる傷の問題

多くの傷は治っていきますが、次のような問題が出る場合があります。対応で改善できることもありますが、結果は一人ひとり異なります。

  • おなかの中央の治りが遅い:下腹部の中央は張りがかかり、血流も少ない場合があります。少し開いた部分を処置し、数週間かけて治ることがあります。傷が広めに残る場合もあります。

  • 広がった傷:引っぱりで線が広くなる場合があります。気になるとき、後で狭くする処置を考えることがあります。

  • 盛り上がった傷(肥厚性瘢痕):もとの切り口の範囲で、赤く厚く、かゆい傷が続く状態です。シリコン、圧迫、マッサージ、医師によるステロイド注射などを、状態に合わせて考えます。

  • ケロイド:もとの切り口を超えて広がる傷です。肌質や、以前のケロイドの経験が関係します。経験があれば、手術前に伝えてください。

  • 周りのしびれ:細い神経を切るため、おなかの傷の上や胸、へその感覚が変わる場合があります。数か月〜数年で一部戻ることも、長く残ることもあります。

  • 小さなくぼみやふくらみ:傷の下の脂肪の変化や、端の皮膚の余りなどで生じます。後の調整を考える場合があります。

硬いおなか、腫れ、ふくらみ、長いしびれなどは、DIEP後のおなかの問題の記事で説明しています。

傷が赤く熱い、腫れや痛みが増す、液や膿が出る、発熱がある場合は、当日中にチームへ連絡してください。感染などの確認が必要な場合があります。

後から行う傷や形の調整

大きなDIEP手術の後、小さな調整を行う場合があります。2段階目などと呼ぶこともあり、6〜12か月後など、傷と形が落ち着いてから考えます。全員に必要なわけではありません。例えば、次の処置です。

  • 端の余った皮膚を取る:小さな折れ目を切り取り、平らに近づけます。傷が少し長くなる場合があります。

  • 傷痕の修正:広い、厚い、不整な部分を取り、縫い直す方法です。

  • 脂肪注入:くぼみや乳房の縁へ、自分の脂肪を足して整えます。詳しくは、脂肪注入の説明をご覧ください。

  • 乳頭の再建と乳輪タトゥー:胸の皮膚で乳頭をつくり、色を加える方法があります。詳しくは、乳頭再建と3Dタトゥーで読めます。

  • 反対側の調整:縮小や引き上げで、左右差を減らす場合があります。

短い日帰りの手術として行うこともあります。傷を完全になくすことはできませんが、幅、平らさ、目立ち方の改善を目指します。

手術前後の写真は、どう見ますか?

写真は、考えられる形を知る助けになります。ただし、次の点も確かめましょう。

  • 1枚は、ある方の、ある時期と照明の写真です。3週間、6か月、18か月では、傷は大きく違います。

  • 肌質、年齢、体重、切除方法で変わります。自分に近い条件かを見ます。

  • 自分の医師が行った、似た体格と手術の、いくつかの回復段階の写真が参考になります。

各写真で傷の場所を示してもらい、自分ではどのような範囲を予想するかも聞いてください。

よくある質問

治った傷は、どのように見えますか?

薄く平らな線へ変わる場合が多いものの、色や太さには個人差があります。おなかは低い横長の傷、胸は切除に応じた傷です。初めの赤さと盛り上がりは、12〜18か月などをかけて落ち着きます。

おなかの傷は、どこですか?

脚の付け根より上の下腹部を、左右に延びます。下着に隠れる低さを目指しますが、必要な皮膚と体型で、高さと長さは変わります。

胸にも傷が残りますか?

はい。皮膚を残す切除なら中央、乳頭も残すなら下のしわや横などが一例です。後からの再建では、以前の切除の傷を使い、おなかの皮膚で足りない部分を補う場合があります。

へそは、新しくつくるのですか?

もとのへそを深い組織に付けたまま残し、動かした皮膚の新しい穴から出す方法です。周りに傷ができ、初めは腫れや形の違いがありますが、数か月かけて落ち着きます。

どのケアをすればよいですか?

保護材は指示どおり使います。傷が閉じて許可を得てから、保湿、穏やかなマッサージ、シリコンなどを考えます。最初の1年は日光から守る目安があります。開いた傷に自己判断で塗らないでください。

どのくらいで薄くなりますか?

最初の1年に多く変わり、成熟に12〜18か月ほどかかる例があります。その後も変化する場合がありますが、完全には消えず、薄くなる程度には個人差があります。

後から修正できますか?

皮膚の余り、広い傷、くぼみなどを、6〜12か月後などに調整する場合があります。脂肪注入や乳頭の処置とまとめることもあります。必要かと時期は、個別に相談します。

写真から、どこまで予想できますか?

時期と光で見え方が違い、ご自分の結果を予測はできません。似た体格と切除方法の方を、いくつかの時期で見せてもらうと、変化の範囲を理解しやすくなります。

担当医に聞きたいこと

  • おなかと胸の傷を、体に描いて説明してもらえますか?

  • どの切除方法を勧めますか? 胸の傷はどう変わりますか?

  • 保湿、マッサージ、シリコンはいつ始め、何を使いますか?

  • 厚い傷やケロイドのリスクは高いですか? 対応できることはありますか?

  • 後の段階で、何を、いつ調整できますか?

元の内容:乳房再建を専門とする形成外科医Dr. Mahyar Foumani。本「Breast Reconstruction Explained」に基づきます。

この記事は一般的な学習情報です。個別の医学的助言ではありません。

乳房再建の仕組みを、やさしい言葉で説明します。選択肢を知り、担当医と一緒に考えるための情報です。個別の診察や医学的助言の代わりにはなりません。

一人ひとりの状況は違います。適した方法は、体の状態、病気、治療、ご自分の希望で変わります。担当医療チームの指示に従ってください。症状や心配があれば、担当医やかかりつけ医に相談しましょう。緊急の場合は、お住まいの地域の救急窓口へ連絡してください。

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元の医療情報の著者:Dr. Mahyar Foumani、オランダの形成外科医。

オランダの医療者登録番号(BIG):79913128001。A Kliniekenの公開プロフィールでは、NVPC会員とEBOPRAS Fellowの資格が示されています。

日本語は、元の英語の医療情報に基づいて書き直しています。日本語版に対する、新たな独立した医師の審査は行っていません。元の記事の確認日は、日本語を同じ日に確認したことを示しません。

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